介護施設の良い選び方を介護福祉士の私が解説します!

介護施設の良い選び方を介護福祉士の私が解説します!

介護施設は良いところを探すのが一つのハードルですが、どのように見極めれば良いか知っている人はあまりいません。
いざという時に焦ってしまわないように、普段から介護施設の選び方を学んでおくことをおすすめします。
ここでは、後悔しない介護施設の選び方を紹介します。



目次

介護施設の種類を知ろう

介護施設選びが難しくなるのは、あまりにも種類が多いことが一因です。
実にさまざまな種類がありますが、本人が医療や介護サービスをどれくらい必要とするかで選ぶことが大切です。
実際に検討する際にはケアマネジャーとよく相談することが大事ですが、まずは民間施設と公的施設があることを理解しておきましょう。
公的施設はおおむね入居金が必要ないことが魅力ですが、入居の門は比較的狭く、自立~要支援1~2では入れるところがありません。
公的施設には「ケアハウス」「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」「介護医療院」があります。
一方、民間は月額費用のほかに入居金が必要ですが、比較的受け入れの幅が広く、自立でも受け入れてもらえるところが少なくありません。
「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」「グループホーム」が該当しますが、グループホームだけは要介護1~2から重度の認知症までがメインとなり、比較的限定的な受け入れになっています。

介護施設の負担費用は?

介護施設を選ぶ時にはもちろん費用もチェックが必要です。
公的施設はおおむね入居金はなく(ケアハウスはある場合もあり)月額費用のみ、民間施設は入居金も月額費用も必要となります。
月額費用は公的施設のほうが若干低めですが、実はそこまで大きな開きはありません。
インターネットなどでざっくり調べた限りですが、公的施設の月額相場は8万円代半ば~15万円代半ば、民間施設では9万円代半ば~19万円代半ばです。
ただし、民間施設の場合、突出して高額な施設もあり、高いところでは29万円程度の月額になる場合もあります。
入居金も相場は15万円程度~21万円程度ですが、中には580万円という高額な施設もあります。
費用面で高い施設はどうしても入居者を選ぶため、入居のしやすさからいうとかなり楽でしょう。
自立可能で普通のマンション暮らしとあまり変わらない生活を送れるところもあり、万が一に備えて早めに入居するといった予防策に利用される方もいます。



介護施設を選ぶ時のポイント

後悔しない介護施設を選ぶポイントはいくつかあります。
まず料金は前述しましたが、入居一時金と月額利用料が無理なく支払える範囲かを見るのはもちろん、ほかに発生する費用も全部把握することが重要です。
介護保険料や返還金制度も確認し、入居一時金の保全措置も確認しましょう。
万が一に備え、クーリングオフに関してもチェックが必要です。
また、入居一時金には一般に償却期間が設けられていて、もし償却期間中に退去した場合には計算式に従って返還金があります。
ただ、償却が済んでいると返還金はありませんので、どれくらいの期間なのかもチェックしておきましょう。
次に、どのような設備が整っているかも確認が必要です。
本人がどのような身体状況かによって設備の使い勝手は大きく変わりますので、期待する生活ができるかどうかを確かめてください。
施設見学の時には手すり、廊下や共有スペースの広さ(移動しやすさ)、入浴設備、トイレ設備などをしっかり見ましょう。
また、印象や雰囲気はとても大切ですので、肌感も大事にすることをおすすめします。

高額な施設が良い施設?

介護施設の利用料はかなりマチマチですが、費用は設備やサービスによって大きく変わってきます。
また、運営会社がNPO団体などで地域のニーズに合わせて設立されている場合、自治体の補助金や優遇措置などがあることから月額利用料が抑えられる場合もあります。
もちろん高額な費用を支払う介護施設には、医療体制や介護機器が整っていたり、娯楽設備が整っていたりすることから満足度は高いでしょう。
ただ、一概に高額な施設が良いと言い切ることはできませんし、生活に無理が出ては元も子もないので、あらゆるバランスを考えて選択することが大切です。

まとめ

良い介護施設とは、入居した本人が満足のいく暮らしが送れる施設です。
介護施設にもさまざまな種類があり、公的施設と民間施設とに分かれ費用にも違いがありますので、トータルバランスをよく考えたうえで選ぶことが大切です。