認知症の方への対応方法とは?やってはいけないNG対応もあわせて解説!

認知症の方への対応方法とは?やってはいけないNG対応もあわせて解説!

認知症の症状がある方と接することは、心身共に非常に大変なことです。
しかし、家族やケアを行う介護者の方は日々接していかなければなりません。
今回は、認知症の症状がある方に対する対応の仕方について解説してまいります



目次

認知症がある人の症状とは

認知症がある方に対して、皆さんは自分で自覚していないのではないかと思われている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実は本人がちょっとした変化に気付くものですのでよく理解をしています。
見当識障害といって、今どこにいるのかわからなくなったり、相手が誰かわからなくなったりするような障害や少し前の出来事を忘れる記憶障害のほか、判断力が鈍ったり、徘徊してしまうなどといったようなあらゆる症状が見られます。
大きな認知機能の低下により、うまく周囲とのコミュニケーションも取りづらくなってしまうことでしょう。
だんだんと本人もわからなくなっていることに日々不安を覚えていらっしゃいます。



認知症の方への対応方法

ではここで、認知症を抱えている方への対応方法についてご紹介します。

・肯定的な対応をする:褒める、感謝の気持ちを伝える

認知症の方は、自分でも一人で何もできないことを自覚されています。
そのため、自信喪失に陥っていることが多く、自分を卑下してしまっている方が少なくありません。
できるだけ肯定的な対応を行うことを心がけましょう。
たとえば、何かを一人でうまく成し遂げた時に褒める、何かしてもらった時や手伝ってもらった時にありがとうという感謝の気持ちを伝えることが大切です。

・目線を合わせてゆっくり会話すること

介護者や家族が認知症の方よりも目線が上にある場合、相手に威圧感を与えることがあり、不安を覚えてしまう可能性があります。
また、話の内容がわかりやすいようにゆっくりと丁寧に大きな声で会話しようとすると相手も安心できるでしょう。
さらに、ゆっくりといっても回りくどく話すのではなく、相手が飽きないように端的に話すことも重要です。

■やってはいけないNG対応

では、反対に認知症状がある方に対するやってはいけない行為についてお話していきましょう。

・自尊心を傷つけることはしない

認知症の方は、だんだんとこれまでできていたことがうまくできなくなってしまいます。
これは医療では何ともすることが難しく、やむを得ないことです。
それなのに、なぜこんなこともできないのかなどといった相手の自尊心を傷付けるようなことを言ってはいけません。

・無理に思い出すようなことをさせない

認知症を患っている本人も実際は忘れてしまったことを思い出したいという気持ちはあります。
しかし、認知機能の低下ですから、非常に思い出すことは困難です。
無理に思い出させようとすると、本人はイライラしてしまうことや不安を覚えてしまうことになるので、思い出せない時はもその話はやめて、別の話に切り替えるか、気を紛らわせるようにしましょう。

・急かさないこと

認知機能が下がっていると、何か物事に取り掛かる際に思い出そうとすると考える時間を要します。
そのため、所作が今まで通りにいかず、通常よりも遅くなってしまうことがあります。
支度が遅くなってしまった場合でも、急かしてはいけません。

■重要なのは信頼関係

認知症を抱えている方は、症状が進行していくごとにこれまでのようにスムーズにできないことをわかっていても、それを周りに口にできないことがあります。
そのため、家族も認知症であることをなかなか気付きにくいといったこともあるでしょう。
認知症の方は、日々一人で何もできなくなってしまうのではないかという不安に駆られて過ごしています。
不安な気持ちを誰にも吐き出すことができなかった場合、イライラが募って家族などに当たることもあるでしょう。
認知症の方はとにかく自分のことを理解してくれる方を頼りにする傾向があります。
この人がいるから大丈夫というような信頼関係を築くことで、認知症の進行を遅らせることにもつながり、不安を覚えることや暴言を吐いてしまうようなことも少なくなる可能性があります。
ぜひ相手を責めずに、優しく接して信頼関係を築きましょう。

まとめ

認知症を抱えている方は、自分でも認知機能が下がっていることを理解しています。
その不安を払しょくさせるためには、私たちも相手の変化に気付き、そして寄り添って接することで信頼関係を築くことができます。
そうすることで認知症の進行を遅らせる可能性も高まりますので、ぜひ実践なさってください。